2012年3月4日日曜日

インタビュー③

*アクターとして参加されている、田路 寿乃さんにインタビューをしました*




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昨年度からこの企画には興味を持っていたのですが、前回は都合がつかず参加できませんでした。
でも、公演「テンペスト」を観て、次回があるのなら是非参加したいと思っていました。
プロの演出家や地元のアーティストが集まり、アクターが一般公募で参加できることがとても魅力的です。

これまで、オペラや合唱、ミュージカルの舞台を経験したことがあるのですが、演劇は初挑戦。
学生時代から演劇への憧れはあり、ワークショップなどには参加していましたが、
本格的な演劇の舞台となると初めての経験です。

それも、発表会ではない。
きちんとチケット代を払って頂いたお客様に見せる舞台、
ということで表現者として身が引き締まります。

自分でアイデアを出しながら与えられた役を演じていく上で、反応がいいと嬉しいですが、
「次もうまくやらなければ」という気持ちになると
それがプレッシャーになることもあります。

「次何を言えばいいか分かっている状態で、台詞ってどう言ったらいいの?」
「相手とどんな距離感を保てばいいんだろう?」
「自分を客観視する。分かっているけど難しい・・・」

次はもっとうまくやりたい、と思うほど
大変な作業で悩んだりしてしまいます。

でも、少し前の稽古で、演出家の関さんから
「もっと肩の力を抜いて」
「相手と会話をすることが大切」
というようなことを言って頂きました。

相手があってこその自分で
言葉のキャッチボールをすることが大切なんだ、
と、初心に戻るような気持ちになりました。

毎回の稽古がこういうことの繰り返しです。


「表現する上で一番大切なものはなんだろう」

演じる自分と向き合うこと、
自分を客観視すること、
これは本質的な自分と向き合う作業のようで
こんなことは人生の中であまりないチャンスだと思います。

一方でこれまでの自分が
仕事やコーラス、オペラ、ミュージカルを通じて経験したことと
少しずつ繋がってきているようにも感じています。


それに、普段の仕事では味わえない経験をたくさんすることができます。
ダンス、音楽、舞台美術、衣裳など
色んな分野の芸術が同時に進んでいくプロセスを共有できるのは
とても刺激的です。

基本的に、全体としては自由な空気で
お互いにのびのびと言いたいことを言うことができ
そういった意味ではとても楽しみながら参加しています。

「晴れ時々、鬼」は、「演劇」の枠を超え
いろんな感性がミックスされた作品に仕上がりそうです。

「色」、「匂い」、「音」、「空間」・・・
ルネスホールの空間の中
みなさんの五感で存分に味わって頂きたいと思います。

アクター:田路 寿乃








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